Land Rover Defender History

1947年


ローバー社はモーリスウィリクスにより創設された会社であり、もともと「LAND ROVER」の起源はミシン会社でありました。ローバー社は軍用車として大成功を収めたジープに感化され、「ディフェンダー」の最初のプロトタイプとなる車両を発売しました。また初期のボディーカラー選択は、軍の航空機コックピットペイントの余剰供給塗料を使っていたため、初期の車両は薄緑色しかありませんでした。

1948年


ローバー社は4月30日のアムステルダムモーターショーでこの車両を発表します。その車両はのちに「シリーズI」として知られる車です。80インチのホイールベース、50bhp 1595ccガソリンエンジンを搭載し、形状はピックアップでした。当時£450(日本円にして約63000円)の価格、現在の価値としては約270000円くらいでした。同年12月、ローバー社はステーションワゴンタイプも発表しました。これが今のディフェンダーの最初の姿と言って良いかもしれません。しかし当時は主に輸出用に641台しか製造されませんでした。

1949年


その後イギリス陸軍は軍用車としてローバー社最初の注文をします。生産量は合計8000台です。

1950年


7インチの突出したヘッドライトを組み込んだフェイスリフト車が5月に導入され、ランドローバーに1969年2月までそのフェイスでリリースされ続けます。

1951年


フリーホイール4x4システムは選択可能なものに置き換えられ、二駆または四輪駆動車と選択が可能になりました。

1952年


エンジンは52bhpの1997ccに拡大されました。

1953年


最初の86インチのイギリス王室特注のステートレビューランドローバーが納車されました。ランドローバーはエリザベス女王も愛用される車となりました。

1954年


ロングホイールベースモデルが導入され(107in)、ショートホイールベースモデルが86inに拡大されました。

1957年


オプションの52bhp、2052ccディーゼルエンジンの発売により、ホイールベースが88インチと109インチに増加しました。

1958年


シリーズIIが発売されました。サイドパネルの深いサイドシル、丸みを帯びたショルダー部分によってシリーズIと違いを確認できます。エンジンも「2.5リッター」に拡大されました。

1961年


シリーズIIAからさらに大きなパワーを持つ62bhp、2286ccのディーゼルが発売されました。

1962年


シリーズIIAからフォワードコントロールが発売され、4気筒ディーゼルエンジンと6気筒ガソリンエンジンの二つが選択できるようになりました。これは109インチシャーシに30cwt(3360lb)のペイロードを備えた頑丈なモデルです。見た目も完全に軍用車でした。

1966年


ヘッドライト位置が低く、荷台が広い、さらにフロントにアンチロールバーを備えたSIIB110inフォワードコントロールに進化しました。このモデルは1972年まで販売されました。その同年、50万台目のランドローバー車が生産されました。

1969年


外国市場の安全基準法により、ヘッドランプが車体より突出したフロントウィングに移動しました。

1971年


ランドローバーシリーズIIIが10月に発売されました。プラスチックグリル、フラットドアヒンジ、オプションのフレッシュエアヒーター付きと快適な装備をダッシュボード備えました。また1971年は75万台目のランドローバーが生産された年でもあります。

1976年


1,000,000台目のランドローバーが生産されました。英国の自動車業界で確固たる地位に上り詰めていきます。

1978年


ランドローバーはブリティッシュレイランド社の子会社になりました。

1979年


3528cc V8エンジンのオプション車が109シリーズに導入され、中央のデフロックを介したフルタイム4WD車が登場しました。

1982年


豪華なトリムを備えたカウンティステーションワゴンは、大容量の荷台を備えたピックアップタイプと一緒に4月に発売されました。

1983年


シリーズIII109は、3月に新しいOne-Tenモデル(110inホイールベース)に変更されました。このモデルこそが日本でもポピュラーなディフェンダー110の元祖だと思います。またレンジローバーの影響を受け、板バネはコイルに置き換えられ、 4気筒エンジンにはオールシンクロメッシュの5速MTが備わります。フロントガラスも一枚化され大きなトラックサスペンションを収納するために取り付けられたブラックのプラスチックグリルとホイールアーチリップが初代ワンテンの特徴として確認できます。同時に90も登場し、90/110とそれぞれ呼び名が追加されました。

1984年


1月、2495ccディーゼルが前モデルの2286ccディーゼルエンジンと変更になります。コイルスプリングのNinety(ホイールベースが93インチに近い)が4気筒エンジンで発売されました。 1985年3月にV8モデルもラインナップします。

1985年


2286ccガソリンは2495ccタイプに再度置き換えられました。

1986年


新しい85bhp、2495ccターボディーゼルエンジンが発売されました。同年ローバーグループとして会社は独立を果たしました。

1990年


ディフェンダー90、110、130にそれぞれの名前に「ランドローバー ディフェンダー」がつき、現在の呼び名としてもなじみがあるかと思います。107bhp2495ccターボディーゼル200Tdiで発売されました。

1994年


ユニットは111bhp300Tdiに変更されました。

1998年


12月、122bhpの5気筒Td5エンジンがディフェンダーの標準エンジンになりました。

2007年


ディフェンダーの主な進化には、Td5の122bhp Puma / DuraTorq TDCI 4気筒ターボディーゼルエンジンPUMA)の変更が行われました。肉感の厚みを感じるバルジボンネット、6速MTの追加、よりモダンでスタイリッシュなダッシュボード、インパネ周り、より安全で快適化された後部座席が主な変更です。

2012年


新しいエンジンに変更となります。より小さな2.2リッターディーゼルエンジンが以前の2.4リッターユニットに取って代わりました。電力レベルはユーロV基準の排出量のままです。

2013年


LXVスペシャルエディションがランドローバーの65周年に伴い発売されました。このモデルはサントリーニブラックで塗装され、コリスグレーのルーフ、グリル、ヘッドランプとなりより豪華で押しの強いスタイルが特徴です。 またLXVの内装には、オレンジ色のパイピングとフロントヘッドレストにエンボス加工された「LXV」を備えたフルレザーシートが装備され、内外装共に従来のモデルよりかなり豪華な仕様となりました。ここまで長きにわたり生産され続けてきたディフェンダーでしたが、最新の衝突安全基準や排ガス規制に対応することが困難となり、2015年12月20日で生産終了と発表されました。

2015年


アングルシー島のレッドワーフベイのビーチで元祖ランドローバーの形をした幅1 kmの砂の描画を描くなど、大々的に祝われるディフェンダーの年となりました。 このアイデアは、第二次世界大戦中に連合国が使用した多目的車である米陸軍のウィリーズジープに基づいて行われたものです。ローバー社の創立者であるモーリスウィルクスは、軍事環境外でも「どこでも何でもできる」車両の可能性を見出しこのような描画を砂浜に書きました。この年は正式にディフェンダーを生産する最後の年となりました。同年3つの新しい限定版ディフェンダーの発売もありました。

2018年


ランドローバーは70周年をを迎え、長き歴史を称えた記念車両が発表されました。「ディフェンダー ワークスV8」5リッターV8ガソリンエンジンという非常にパワフルな車両が150台限定で生産されました。

2018年~


旧型のディフェンダーの生産が終了した現在でも、先代のディフェンダーは世界中に多くのファンがいます。それぞれが自分の好きなカスタムを行い、そして自分の好きなようにディフェンダーとカーライフを楽しんでいます。 今や最新の技術を搭載した素晴らしい現行のディフェンダーがランドローバーよりリリースされていますが、やはり旧型には根強いファンが多くいます。